札所第1番四萬部寺施食殿アイキャッチ

秩父札所参拝記

秩父札所第1番の四萬部寺へお参りします。

和銅黒谷駅から熊谷通りを経て秩父札所第1番へ 秩父札所の第一番四萬部寺、その山門前に立っています。反対側には、現在も営業している木造建築の巡礼宿が・・・。 江戸の時代、ほとんどの巡礼者が徒歩で、安戸宿(東秩父村)から粥新田(かゆにた)峠を越え秩父に入ったそうです。 おそらくこの宿も巡礼の起点として、利用していたのでしょう。寺の山門とあいまって風情ある雰囲気を醸し出しています。 いよいよ聖地に! 初めての札所巡礼は2011年でした。真夏の炎天下、菅笠(すげがさ)常用の徒歩巡礼を敢行したんですね。  初めて身 ...

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和銅黒谷駅の和同開珎アイキャッチ

秩父参詣道

和銅黒谷駅から秩父札所第1番まで歩きます。

通貨発祥の地に降りてみる! ダブル台風という言葉が、すっかり世間に定着した2015年10月の第3週。危機意識も薄れゆくなか、赤道直下には、今年3回目のダブル台風が発生しています。 日本列島付近に停滞する高気圧の力で、秩父はとっても良い天気。台風の影響も全くないという予報を信じ、この週末、和銅黒谷駅に降りてみました。 朝廷に献上された銅の採掘遺跡があることで知られる駅ですが、今日のテーマは『わどうかいちん』ではありません。 秩父三十四箇所観音霊場の巡礼はいうまでもなく、そこにいたる道、参詣道や札所間の巡礼道 ...

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秩父札所巡礼地図の使い方アイキャッチ

ゆるーりの使い方

秩父札所巡礼地図の使い方

札所の巡礼道をスマホで確認できる地図! ゆるーり秩父、寺めぐり。は、江戸巡礼古道のルートマップをスマホで利用できるように作成しました。 札所間のルートを表示した地図は、現在地を確認したり路傍の道標や石仏などから、巡礼道の距離を知ることができます。また、ルートの高低差もわかるようになっていますので、ぜひご活用ください。 このページの目次 札所の巡礼道をスマホで確認できる地図! スマホメニューから秩父札所巡礼地図へ! 現在地を表示! ルートの距離と縦断面図を確認! 札所の概要を見る! 石仏から札所間の距離を知 ...

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三峰神社参拝の日奥宮参道鳥居アイキャッチ

秩父三社めぐり

秩父三社の三峰神社へお参りします。【奥宮編】

三峰神社の奥宮へ! 三峰神社の三ツ鳥居を出ると、奥宮参道入口までは、土産物店や食事処が並び、観光の色合いが強くなります。 クルマで来たのであれば、ゆっくりと買い物を楽しみたいところですが、そうはいきません。バスの発車時刻を考えると、時間はかつかつで、休憩の時間もほとんどないんですね。 でも、ゆるーりが大前提ですから、バスはその次でもいいかなとは思っています・・・。 12時35分、奥宮参道入口に到着です。三峰神社線の西武秩父駅行発車時刻は14時45分、果たしてどうなることやら・・・。 杉並木の樹齢はどれも2 ...

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三峰神社表参道入口鳥居アイキャッチ

秩父三社めぐり

秩父三社の三峰神社へお参りします。

三峰口駅から大輪へ! 曇りのち雨のスッキリしない天気が、8月から続いています。9月第1週の週末、秩父周辺は、ネットの天気予報によるとこの日だけ晴れマーク。迷うことなく三峰口行きの電車に乗ってしまいました。 三峰口8時11分着の電車は、御花畑駅でたくさんの人を降ろした後、ガラリとその様相を変えます。車窓に映る景色は市街地から山里へ、そして車内は広いリビングへと大きく変化します。 夏休みが終わったせいでしょうか、三峰口駅で下車するお客様は、好天を予想する週末にもかかわらずちらほら。8時30分発の大滝老人福祉セ ...

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秩父神社神門アイキャッチ

秩父三社めぐり

秩父三社の秩父神社へお参りします。

長瀞から秩父神社へ! 長瀞駅で、14時41分発の秩父鉄道影森行に乗りました。 座席に対する乗車率は5割程度で、その車内は、ビジネス客の割合はほぼゼロに等しく、ゆるーり、そしてまったりと20分程度ではありましたが、とても快適な小旅行となりました。 秩父駅は、改札からホームまで地下道を通り抜ける構造になっています。色とりどりの電光の看板とレトロな雰囲気が、いつも暖かく迎えてくれます。ここを通るたびに想う変わらぬ安心感、きっと私だけではないはず・・・。 改札を抜けると、すぐに視界に入る大きな土産店が秩父の街を表 ...

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宝登山神社二の鳥居アイキャッチ

秩父三社めぐり

秩父三社の宝登山神社へお参りします。

観光スポット長瀞駅に降りてみる! 夏も終わりに近い8月の第4週、関東地方は、15号と16号のダブル台風の間を寒気が南下し、肌寒く感じるほどの気候になっています。中国経済の影響を受けた日経平均株価と連動するかのように気温も下降し、季節も変わり、今では、8月前半の猛暑日が夢でも見ていたかのようです。 台風の動向が気になるところですが、訳あって急きょここに来てしまいました。 それは、埼玉を代表すると言っても言い過ぎではない、観光地長瀞です。 渓谷の岩畳やライン下りを目的に、休みの日はたくさんの人で賑わう場所なん ...

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秩父札所巡りとは?

秩父三十四観音霊場とお遍路

むずかしい話はさておき、エレキテルの平賀源内が生きた時代に80日で52,881人もの巡礼者が秩父を訪れたという記録があります。なんとピーク時は1日2,810人。寛延3年(1750年)の白久村(三十番札所付近)午年総開帳の年でした。秩父(忍藩秩父領)の人口17,000人の時代、もちろん鉄道も自動車もない事を考えれば、驚愕の数字であることは言うまでもありません。
いったいどんな理由からなのか、それを知るすべは何ひとつありませんが、秩父札所めぐりの大流行があったのは事実なんですね。

札所32番法性寺奥の院お船観音

秩父札所は三十四箇所の札所(寺院)となっていて、その全てが観音霊場です。
つまり『秩父札所めぐり』とは、秩父にある三十四箇所の観音様をお参りする事をいい、納札(納め札)、納経(読経)をおこない、その証しとして札所から朱印をいただきます。

御朱印

四国では『お遍路』といい、八十八ヶ所を巡礼する霊場が有名ですが、そちらは弘法大師(空海)ゆかりの寺院が対象となっていて、ご本尊は観音様に限らず、一番札所の釈迦如来から始まり八十八番の薬師如来まで、バラエティに富んだものとなっています。
秩父札所めぐりの【観音巡礼】に対して【聖地巡礼】と言うとわかりやすいかもしれません。繰り返すようですが、秩父札所めぐりは【観音巡礼】なんですね。

秩父札所の巡礼ルートと巡礼の目的

三十四箇所の札所は、横瀬町から秩父市街地を経由したあと、秩父山地を時計回りに周回するよう配置されています。札所間の総延長は水平距離で90キロメートルとなり、西国や坂東札所とは比較にならないほど距離も短く地域も狭いんですね。巡礼道も道しるべが整備され江戸時代から300年間守られてきた石(心求・はま)も数多く存在し、古くから心のやすらぎを求める場所となっているようです。

地理院地図巡礼道
「色別標高図データ(国土地理院ウェブサイト)をもとに当サイトで作成」

仏教用語で、全ての霊場を廻り終える(修行が終わる)ことを結願(けちがん)といいます。秩父札所は完全な徒歩巡礼でも短期間で結願できちゃう魅力的な場所なんですね。
結願は、結果として観音様と深い御縁を持つことになるのでしょうが、札所めぐりの目的は人それぞれ違います。願をかけることや故人の供養であったり、観音信仰を深めることや、また、宗教的なものから少し離れて非日常を体験するための観光であったり、大自然に身を置くことでの癒しなど、あげればきりがありません。でも、目に見えない聖なるものへの長い旅路は誰もが共通するところで、終わったあとの達成感は、ほかでは経験できない特別なものがあるのではないでしょうか。
昨今の朱印ブームは賛否両論ありますが、御朱印は本当に美しいものです。
スタンプラリー化はともかくとして、『モノ』ではなく『こころ』を頂戴する気持ちさえあれば、これを巡礼の目的に挙げたとしても、それはそれで良いのではないかと思います。
江戸の大流行から300年後の2050年午年総開帳は一体どんな事になるのでしょうか。今から楽しみで仕方ありません。

札所27番大渕寺護国観音