【ゆるーり秩父、寺めぐり。】管理人のご挨拶(2015年)
管理人はどんな人?
chichibu34.com【ゆるーり秩父、寺めぐり。】の管理人、
つくいひであきです。
後ろ姿でごめんなさい。
先日、ある床屋さんでシニア割引があることを知りました。
60歳からとの事。
まさかとは思ったのですが、年齢を聞かれまして、
『え?・・・。あー・・・。もうちょっとですねえ・・・。』
と軽く答えました。
逆に失礼にならぬよう配慮したのですが、
その後の言葉なき視線が・・・・。
ん?頭、見た?・・・今、見たよねえ。
床屋とはいえ、散髪後の事・・・。
まあ、外見はそんなものかと改めて認識する事になるのですが、
不思議と腹は立ちませんでした。
光陰矢のごとし。そんな歳になったんだなあ。
季節もまた同じ。春、夏、秋、冬。
あっという間に梅、桜、桃。
このホームページいつできるのかなあ。
そんな思いを抱きながら、
時間ばかりが過ぎてゆくのでした・・・。
午歳総開帳
桜の花が舞う4月半ば過ぎに、秩父の山里には雪渓が残っていました。
それは、2014年の豪雪の名残。午歳総開帳の年です。
2月15日の朝、ピークを迎えたその雪は、
住宅の屋根を破壊し、自動車の往来を妨げ、
秩父の山里は陸の孤島と化しました。
秩父札所は、そんな状況の中、
60年に一度の甲午歳総開帳を迎える事になります。
限られた僅かな時間の中で、
3月1日の総開帳に向けた関係者皆様のご苦労は、
大雪同様、未曾有の苦難だったと思います・・・。
その年の春に、ホームページ開設のため、
写真撮影を兼ねた秩父札所の巡礼をおこないました。
クルマから見る雪害の影響は、御多分に洩れず想像通りのもので、
巡礼道の通行規制や屋根瓦の損壊等、
想定外の雪の影響をモロに受けているようでした。
江戸巡礼古道
一般の道路は全く問題ないのですが、江戸巡礼古道はそうはいきません。
33番から34番の札立峠については、写真とGPSデータがどうしても必要だったので、
徒歩による移動を選択するしか方法がありません。
巡礼道の細かな情報も全くないまま、不安ではありましたが、
道の駅にクルマを止め34番へ向かったのです。
しかし、そんな心配は無用なものと理解するのに、それほど時間はかかりませんでした。
最後の峠となる札立峠は、見事なまでに整備され、爽快で実に気持ちの良い場所だったのです。
そこに辿り着くまでは、蛇や獣に怯える道なき道をイメージしていたのですが、良い意味で期待を裏切られ・・・。
そして、その急峻な深い山の中で、まさか、利他的な『人のこころ』に触れるとは、思いもしませんでした・・・。
感謝・・・。その言葉しかありません。
あたりまえですが、誰かが誰かのためにやらなければ・・・。
おそらく、大雪を経験しなければ、気づきのないまま、通り過ぎるであろう道を一人歩きながら、
寂しさも手伝い、感極まり涙・・・。心から感謝です。
祈り
季節の話にまた戻ります。
サクラが葉桜となり、暖かな気候になると、一気に山の色が変化します。
針葉樹と広葉樹の境目がクッキリと浮かび上がり、
青い空と山のコントラストが、実に美しく、自然が創り出す光景に心癒されます。
でも、ホームページで伝えられるのは、ここまで・・・。
花の香りや鳥のさえずり、川のせせらぎや山の静寂等は、ここに来て初めてわかる事なんです。
まだまだたくさんあります。とても伝えきれるものではありません。
最初の計画は、甲午歳総開帳に合わせてホームページを公開しようというものでした。
もっと簡素なものだったような気がします。
しかし、各地を廻り取材を重ねていくうち、秩父の魅力にはまり、その奥の深さを知る事により、
やがて、それはホンモノの『祈り』に変わっていったのだと思います。
結果として、導かれたと言うべきなのかもしれません。
秩父札所からは、たくさんのプラスのエネルギーをいただきました。
と同時にたくさんの学びと、深い感動を得ることができました。
秩父札所と江戸のつながりや、修験道に始まり、政策による神社仏閣の歴史の変遷。
たくさんの道しるべに刻まれた人々の想い。そして【心求・はま】が残したもの・・・。
それは時代を超えて伝わる『こころ』なのではないでしょうか。
『こころ』をテーマに。何かを残すべき・・・。
そんな思いが、このブログの原点です。
秩父を訪れる皆様の少しでもお役に立てるならば幸いです。
2015年8月【ゆるーり秩父、寺めぐり。】
chichibu34.com管理人:つくいひであき
管理人はどんな人?
埼玉県在住。
パソコンのやり過ぎで眼精疲労がひどいかも。
アクセスタイムはもったいないと思いつつ、いつも老眼鏡を探しています。
人混みは苦手、静寂を好み、格闘技を愛し、ときどきギターを弾きます。
菜食主義者。嫌煙家。
仏教徒。でも讃美歌は好き。
愛犬はトイプードルで、名前はジョンクル。
訪問に感謝!
最後までご覧いただきありがとうございました。
ご意見、ご感想等があればお待ちしています。
こちらからお気軽にどうぞ。
参考文献
- 埼玉県立歴史資料館 『歴史の道調査報告書 第十五集 秩父巡礼道』 埼玉県教育委員会
- 平幡良雄 『秩父観音巡礼』 満願寺教化部
- 井上光三郎 『秩父巡礼道マップ&ガイド』 幹書房
- 中山和久 『巡礼・遍路がわかる事典』 日本実業出版社
- 塩沼亮潤 『人生生涯 小僧のこころ』 致知出版社