三峰口駅から大輪へ!

曇りのち雨のスッキリしない天気が、8月から続いています。9月第1週の週末、秩父周辺は、ネットの天気予報によるとこの日だけ晴れマーク。迷うことなく三峰口行きの電車に乗ってしまいました。

三峰口8時11分着の電車は、御花畑駅でたくさんの人を降ろした後、ガラリとその様相を変えます。車窓に映る景色は市街地から山里へ、そして車内は広いリビングへと大きく変化します。

夏休みが終わったせいでしょうか、三峰口駅で下車するお客様は、好天を予想する週末にもかかわらずちらほら。8時30分発の大滝老人福祉センター行きバスは、私を含めた旅人3名を乗せて三峰口駅を出発しました。

目的地は大輪バス停です。そこで下車する理由、それは言うまでもなく、三峰神社まで徒歩での参拝をすることに尽きます。

三峰神社参拝の日大輪バス停

バスを降りたのは、男子2名でした。旅は道連れ、ご挨拶程度に話しかけてみると、その方も、三峰神社まで行かれるそうで、何の知識もなく心細かったとの事。

あくまで見た目はひとまわり以上、年上のようですが、言葉とは裏腹な驚異の健脚で、結局ゴールまで、その姿をお見受けすることはありませんでした。

三峰神社表参道の入口には、大きな鳥居が立っています。この付近の標高は371メートルで、三峰神社の境内が1072メートルとなりますから、その高低差は701メートル。東京スカイツリーよりも高いところへ登らなければなりません。

今日の予定は、奥宮まで参りたいと思います。その場所は妙法が岳で標高1329メートル、スカイツリー+東京タワーかあ・・・。

参道の高低差もさることながら、ここから先は熊の生息地でもあります。

三峰神社参拝の日熊よけ鈴

熊との遭遇を避けるため、ちゃーんと用意しました・・・。熊よけ鈴。

でも、不意の接近遭遇はいやですが、ちょこっとだけ見てみたい気もするんですよね・・・。

神への架け橋!

三峰神社参拝の日登竜橋

鳥居をくぐると参道は少し下ります。荒川にかかる登竜橋まで来ると、国道を通るクルマのエンジン音は清らかな渓流の音に変わり、朱色の欄干が気分を盛り上げてくれます。

三峰神社参拝の日登竜橋全景

素敵な場所だなあ。

三峰神社参拝の日参道五十二丁付近

奉納品を記した歴史のある石碑と重厚な石灯籠が、聖地であることを物語り、その情景に自然と身が引き締まります。

登竜橋を渡る前の左岸と右岸では全く別の世界のような気がするんですね。

三峰神社参拝の日参道石畳

それが三峰神社に存在する『氣』なのかどうかは、よくわかりませんが、古来から続く歴史ある道は、体の隅々まで刺激を与える非日常の空間であることは間違いありません。

三峰神社参拝の日ロープウエイ跡地

既にない三峰ロープウェイの大輪駅です。

三峰登山!

三峰神社参拝の日表参道入口

大輪駅を回りこむように、参道は登山道へと変わります。

三峰神社参拝の日表参道古木

横に伸びる古木は、根元が太く先端が細くなっています。その成長とともに、根元を太く大きなものにしないと、バランスが取れないことを知っているんですね・・・。

三峰神社参拝の日表参道木橋

木橋を慎重に渡り、足場を確認しながら一歩ずつ歩を進めると、なにかの実が落ちていました。

とちの実でしょうか、まだフレッシュな感じを残したその実は、中身がほとんどありません。持ち去ったその主が気になるところではあります・・・。

三峰神社参拝の日表参道とちの実

参道脇にあるたくさんの老古木が、登山の疲れを癒してくれます。

三峰神社参拝の日表参道老古木

既にない三峰ロープウエイのスクラップがありました。ロープウエイがあったらなあ・・・。

三峰神社参拝の日ロープウエイスクラップ

正直なところ、ここは急傾斜地です。緩い稜線を登っていくのとは違い、参道は、山腹をジグザグに少しづつ高さを稼いでいく方法で登っていきます。

ふと気づいたのですが、いつの間にか川の流れる音も、クルマのエンジン音も無くなり、9月の第1週なのに、セミの声もありません。

鳥のさえずりと自分が作り出す大地を踏む音しか聞こえないんですね。

三峰神社参拝の日表参道大木

参道が少し下りになったところで、前方に滝が見えてきます。

三峰神社参拝の日表参道清浄の滝

清浄の滝です。その高さは10メートルで、近くに祠が立ち、古くは修験の行場であった事を物語っています。

あえて困難な参道を行く理由の一つが、この場所にありました。深い山の中で水面を打つ滝の音は、無駄な雑念を払うには十分すぎるほどのパワーで、こころを洗い流してくれます。

滝が落ちる中段の岩場は、人ひとりが立つスペースがあり、現在でも、滝行として修行の場になっています。

三峰神社の日本武尊像の脇に顕彰碑がありまして、その中のひとつが、フルコンタクト空手の創始者のものになります。

その空手の団体が冬季合宿に利用するのが、清浄の滝で、ここは空手家の聖地でもあるんですね。

三峰神社参拝の日表参道清浄の滝鳥居

清浄の滝を過ぎたあたりで、だんだんと上り勾配がきつくなります。

三峰神社参拝の日表参道ねじれ木

薬師堂跡まで来ると、だいぶ足が重くなってきました。

三峰神社参拝の日表参道薬師堂跡

一歩ずつ小股で歩いてきましたので、大腿部の疲労は全くありません。下腿部に少し違和感が出てきたかも・・・。

気を抜くと杉の根を踏み外してしまい、その瞬間、下腿部が痙攣を起こしそうになり、恐怖を覚えます。

このあたりで不思議な体験をしました。自分が作り出す大地を踏む音、それとは全く別に、同期しないタイミングで、同じ音がどこからともなく聞こえてきたんです。

一瞬、く、く、熊かあ?と考え、四方を確認したのですが、誰もいません。

背筋がぞっとするような話ですが、そういう意味での恐怖は全くありませんでしたので、疲れから脳が誤作動を起こしたんだろうと考え、立ち去ることにしました(笑)

こういう類の話は、psychosisにもつながることなので、この記事を読まれている方に、判断はお任せしたいと思います・・・。

三峰神社参拝の日表参道状況

途中民家が立ち並び車道や電柱なども整備され、もうすぐゴールと勝手に思い込みましたが、そこからが長い道のりで・・・。

三峰神社参拝の日表参道から遥拝殿

やっとの思いで到着。遥拝殿がゴールになります。

三峰神社参拝の日表参道終点

9月5日の土曜日は大安なんですね。8時30分のバスに乗りましたから、三峰口駅からちょうど3時間です。表参道入口の鳥居をくぐったのが8時50分ですから、登るのに2時間34分かかりました。

三峰神社参拝の日随身門前

気温22度は半袖だと肌寒く、上着の着用を迷うところです。

歴史のあるパワースポットへ!

過去において仁王門だったこともある随身門。今は、端の方を一礼してくぐります。

参道を歩く時も、中央は避けます。

三峰神社参拝の日参道

本殿に到着しました。 手水舎で手を洗い口をすすぎます。向拝の真下に立ち、賽銭を置き、次の方のために左側に避け、二拝二拍手一拝し参拝を終えました。

荘厳な静けさの中にあるきらびやかな装飾は、気高く美しいもので、聖地と呼ぶに相応しい見事なものになっています。

パワースポットブームとあらたな『龍神伝説』があいまって、たくさんのお客様が三峰神社を訪れます。今日は大安の週末ということもあり、本殿から階段下まで、参拝待ちを並ぶほどの賑わいを見せていました。

三峰神社参拝の日拝殿

敷石に現れた龍神様。携帯電話の待ち受けにすると御利益があるという都市伝説もあるようです。

三峰神社参拝の日敷石の龍神

色の付いた『氣守』をいただきました。そして、御神木に祈りを込めます。

三峰神社参拝の日御神木

日本武尊像のある小高い丘に上がりました。知る人ぞ知る映画『地上最強のカラテ』にも登場する場所。

三峰神社参拝の日日本武尊像

三ツ鳥居を一礼してくぐり三峰神社をあとにします。

眼下に広がる奥秩父の山々を見下ろし、その高さに驚くとともに、深い感銘をうけました。それは、この地における歴史です。人の往来を妨げる急峻な山の中で、長い歴史の中に、スケールの大きな信仰と祈りを刻み続けてきた唯一無二の場所ではないかということです。

1000メートルを超える高地で、月に一度、大渋滞、大行列ができる神社など、ここをおいて他にはありません。

イザナギとイザナミを祀る神社の鳥居は、その眷属(けんぞく)であるオオカミが座り、その台座には、『無辺』と『神徳』の文字が並んでいます。

無辺には仏の意味もあるんですね。意図したものかどうかはわかりませんが・・・。

三峰神社参拝の日参道入口三ツ鳥居

ここから奥宮へ参りたいと思います。

この記事を書いた人

つくいひであきゆるーり秩父、寺めぐり。管理人
ご覧いただきありがとうございます。
人混みは苦手、静寂を好み、格闘技を愛し、ときどきギターを弾きます。
仏教徒。でも讃美歌は好き。
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